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第18回 韓国ケベック学会(ACEQ)参加報告

第18回 韓国ケベック学会(ACEQ)参加報告 (11/28)
杉原 賢彦

18回目を迎える、韓国ケベック学会(ACEQ)の大会は、去る11月12日(土)に開催された。
今回は、世界の映画人を震撼させ、同世代の若者たちから絶対的かつカリスマ的な人気と影響力を誇るケベック映画界の新星グザヴィエ・ドラン(Xavier DOLAN)に焦点を当て、その魅力をケベックというトポスと彼の映画そのものから探るという、「大胆にして果敢な試み」(企画者のパク・ヒテ(PARK Heui-Tae)先生自身の言葉による)のもとに発表が組まれた。また、これに加えて大会前日となる11日(金)より、ソウル市内の文化的中心地チョンノ区にある「シネマテーク」(公的なものではなく、アート系映画を中心に上映するマルチコンプレックス館)でドラン作品のレトロスペクティヴが編まれ、最新作『たかが世界の終わり』(Juste la fin du monde)のプレミア上映も行われ、複層的な構成が取られた。

大会の会場となったのは、チョンノ区の文教地区に位置し、アジア最古の大学として知られるソンギュングァン(成均館/Sungkyunkwan)大学。1398年の創立とされ、600余年を誇る同大学は、ソウル大学にもほど近く、大学街ならではの活気と閑静な雰囲気を併せもつ。
折からのパク・クネ大統領に対するデモ(まさにその規模が増大し始めた折でもあり、11日は20万人余、そして12日は80万人余の参加者だったという)の響きも、ここまでは聞こえては来ず。しかし、街中に何台も停めおかれている大型の警察車両の存在は、常ならぬ雰囲気を湛えてもいた。

大会に先立つ11日の夕方より、同じチョンノ区にある「シネマテーク」にて、ACEQとケベック州政府ソウル支部の共催によるグザヴィエ・ドラン・レトロスペクティヴを記念しての開会式が執り行われ、同支部代表ユ・チュンギョル(YOO Chun-Gyoll)氏によるあいさつののち、最新作『たかが世界の終わり』の上映へ。
およそ200席余の会場内はそれに先立つドラン作品『わたしはロランス』の上映から満員となっており、最新作のプレミア上映に際しても早くからチケットが売り切れてしまったそう。上映後のパク・ヒテ先生とイ・ナラ先生よるティーチインでも熱い討議が行われ、初日のプログラムが終了したのは22時30分頃のことだった。

そして翌12日、ソンギュングァン大学の奥まった会場にてACEQの第18回大会は行われた。
大会当日のプログラムは以下の通り。

 13:00 大会開始〜ハン・ヨンテク(HAN Yong-Taek)会長によるあいさつ
 13:30 Session 1 【 Modernité du Québec et Xavier Dolan 】
    “La modernité dans Le Survenant de Germaine Guèvremont”
      LEE Ji-Soon(Univ. Sungkyunkwan)
    “La réception du cinéma québécois et le phénomène Xavier Dolan au Japon”
      Katsuhiko SUGIHARA
    “Les cultures minoritaires dans les films de Xavier Dolan”
      LEE In-Sook (Univ. Hanyang)
 16:00 Session 2 【 Études microscopiques des films de Xavier Dolan 】
    “L'image de Mater Dolorosa dans les films de Xavier Dolan”
      LEE Nara (Univ. Korea)
    “Approche formelle des films de Xavier Dolan”
      PARK Heui-Tae (Univ. Sungkyunkwan)

 18時の終了時間まで、ドラン映画を中心にした発表とそれに対するデバが行われたのだが、前半の「セッション1」は主にドラン映画の背景となるケベックの社会と文化に焦点を合わせたもので、後半の「セッション2」ではドラン映画を細かく分析してゆく発表が中心となった。
 それら詳細については頁を改めて紹介したいと思うが、25名から30名弱というこぢんまりとした集まりではあったものの、中身は濃く、いずれも今後のケベック映画、ドラン映画を考えてゆく上での礎石になるものだった。
 
 大会後の打ち上げ(大学街にある伝統的韓国料理のレストランでの食事会)はもちろんのこと、ACEQのメンバーの方々──ハン・ヨンテク会長はもちろんのこと、イ・ジソン(LEE Ji-Soon)前会長、そしてもっともお世話になった今回の企画者であるパク・ヒテ先生をはじめとする方々には、「厚い」という以上に「熱い」歓迎と細やかなお気遣いをいただき、短い時間ではあったが、グザヴィエ・ドランをめぐる思いや研究を共有させていただくとともに、ひと足早いソウルの紅葉と、そして時ならぬ政治の季節を味わうことができ、感謝に堪えない。

ユ・チュンギョル ケベック州政府ソウル支部代表によるレトロスペクティヴ開会式あいさつハン・ヨンテク会長による第18回大会開会式
左:「ユ・チュンギョル ケベック州政府ソウル支部代表によるレトロスペクティヴ開会式あいさつ」
右:「ハン・ヨンテク会長による第18回大会開会式」

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